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コラム - 間歇性外斜視

間歇性外斜視  間歇性外斜視は、日本人では最も多くみられる斜視です。間歇性とは「ときどき」という意味です。外斜視は、どちらかの目の位置が外に外れてしまい、視線が片方だけずれてしまうことを言います。

 普段は両目の視線が合っていて、特に問題ないのですが、起き抜けや疲れた時、眠い時などに片方の目が外へずれ、視線が合わなくなります。また、明るいところや、まぶしいところでは、「片目つぶり」と呼ばれるウインクがみられることも多いです。両目の視線が合っているときは、両目を使ってみる機能(両眼視機能)は正常ですが、片目が外へ外れると片目でしかものを見ていない状態となります。

 生後すぐには、気付かれないことが多く、1~2歳ころに保護者の方が気付かれることが多いようです。2~3歳頃は、とても目立つことがありますが、絵本を読んだりして手元のものを見ることが多くなる4~5歳頃になると、目立たなくなってくることも多いものです。

 遺伝が一つの要因として判っていますが、家族に一人だけみられることもあり、他の要因については判っていません。

 原因が判っていませんので、完全にこの斜視をなくしてしまう治療方法はありません。手術は、目を動かす筋肉の位置を変えることによって、目が外へと外れ難くする治療方法です。幼小児ですと、手術後に再びある程度の外斜視が出てくることが多いことが知られていますので、頻繁に外れる時と、外に外れたときの角度がとても大きくて目立つ場合に就学前の手術を検討しています。両目の視線が合っているときに、立体視などの両目で物を見る機能が正常であれば、手術は一生のうちいつでもできます。小児では、全身麻酔が必要ですが、おとなでは、局所麻酔で手術を行います。おとなになって、ご本人とご相談の上、手術を計画することも少なくありません。

 視力と全く関係ないこともありますが、近視になって、眼鏡をかけないでいると外斜視が目立ってくることも多く、また外に外れる目の視力が悪いことも多いため、眼科検査は大切です。

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